妊娠中のやるべきリストと気を付けたいこと

妊娠中にやるべきこと

妊娠がきっかけのお急ぎ婚は、身重な中でスケジュールを進めることになります。
結婚式の準備も忙しいけれど、同時に赤ちゃんを迎える準備もしなくてはなりません。

ここでは、妊娠が分かってから結婚式を挙げる安定期までにやるべきことや、妊娠中に気を付けたい注意点をまとめました。

妊娠時期ごとのスケジュールや、準備すべきものを把握するための参考にしてみてください。

妊娠中にやるべきこと

妊婦健診を受ける

妊娠中は定期的に産婦人科を受診し、妊婦健診を受けなくてはなりません。

妊婦健診は基本的に、妊娠から出産までの間に14回受診します。

妊娠初期では、問診や血液検査をしたり内診で子宮・膣の状態を確認したりします。
ママと健康状態や赤ちゃんの成長に問題がなければ、一般的に4週間に1回のペースで受診するように言われるでしょう。

毎月1回は健診がある旨を、頭に入れておいてください。
妊婦健診では、妊娠2~3カ月の4~11週までに以下のような検査を行った上で、分娩予定日を決定していきます。

  • 基本検査(体重測定・血圧測定・尿検査・子宮底長と腹囲の測定)
  • 超音波検査
  • 膣分泌検査
  • クラミジア抗原検査
  • 子宮がん検査
  • 血液検査

母子手帳をもらいに行く

母子手帳は、産婦人科ではもらえません。
今住んでいる地域の役場や保健センターへ行き、「妊娠届出書」を提出することで無料でもらえます。

母子手帳は、妊娠中と出産後の経過はもちろん、赤ちゃんが生まれたあとも予防接種などの記録で使用するものです。

妊婦健診受診票という割引券のようなものもついてくるので、なるべく早めにもらいにいくようにしましょう。

出産する病院を決める

今住んでいるところの近くで出産するか、里帰り出産をするかを決めて、出産する産病院を探します。

里帰り出産を希望するのであれば、まず、希望の産病院が受け入れてくれるかを確認しましょう。

出産できる病院は、総合病院から個人クリニック、診療所までさまざまです。
今住んでいる地域の近くで出産するのであれば、費用やアクセスの良さ、サポート体制などを比較しながら、自分に合ったクリニックを選びます。

人気のクリニックは予約を取りにくい場合も多いので、早めの分娩予約がおすすめです。

周りに報告する

周りへの報告はよく「安定期に入ってから」などと言いますが、結婚式の準備を並行するのであれば、せめて両親には伝えておくと良いかもしれません。

妊娠4~6週目からは、つわりがはじまる方もいるので、体調が不安定な日もあるでしょう。
つわりがひどいと、仕事を休まざるを得ない場合もあります。

職場に勤めている方は、上司への報告だけでも早めにしておくようにしてください。

仕事を続けるか決める

仕事を続けるかやめるか、産休や育休はとりやすいか、など、妊娠したら仕事面の不安もつきものです。

職場への影響から遠慮する方も多いですが、早い報告ほど時間に余裕を持てますし、代わりの人員をいち早く探せるようになります。
上司に妊娠報告をするまでには、仕事を続けるか辞めるかを決めておくようにしましょう。

必要なお金を準備する

妊娠から出産までには、何かとお金がかかります。
自治体の助成制度によっても異なりますが、14回の妊婦健診で7~8万円が必要です。

自治体によってはがん検診やエコー検査は助成の対象外というところもあるので、事前にチェックして用意しておかなくてはなりません。

また、入院から分娩にかかる費用は、出産する施設や自然分娩か帝王切開かなど、出産の仕方によっても異なります。
正常分娩での自己負担額で、およそ50万円程度と考えておきましょう。

妊娠から出産までにかかるお金は、医療費だけではありません。
マタニティウェアやベビーグッズなどを揃えるにもお金はかかります。

このあたりのお金は、かけようと思えばいくらでもかかるものです。
出産育児一時金としてもらえる42万円(健康保険加入の場合)もうまく活用しながら、出費を最小限に抑える工夫を行いましょう。

夫に体と心の変化を知ってもらう

妊娠すると、女性の体はどんどん変化していきます。
特にはじめての妊娠では、分からないことだらけで、心も不安定になりがちです。

旦那さんと毎日コミュニケーションをとって、自分の体と心の変化について知ってもらうようにしましょう。

また、妊娠初期はつわりの影響で、食べ物や香水などのにおいに敏感になります。
調子が悪くなる食べ物や匂いを知ってもらい、注意してもらうだけでも、いくぶん軽減されます。

家事分担をする

いつもは難なくこなしていた家事でも、妊娠中は動くのがやっとで、体調によっては起き上がれないような日もあります。

旦那さんと家事分担についてしっかりと話し合い、なるべく体に負担がかからないよう協力してもらいしましょう。

お風呂掃除やゴミ出し、重い物をもつ作業は、特に腰やお腹にひびきます。
つらい姿勢になる家事は無理をしすぎず、旦那さんにお願いするようにしてください。

妊娠中に気を付けたいこと

ここでは、妊娠中に気を付けるべきポイントややっても良いこと、ダメなことをまとめています。
お腹の赤ちゃんの健やかな成長のためにも、ぜひしっかりと頭に入れておいてください。

風邪・感染症

風邪やインフルエンザ、コロナなどの感染症にかかると、ママだけでなくお腹の赤ちゃんにも影響を及ぼします。

なるべく感染症にならないために、毎日を注意して過ごさなくてはなりません。
風邪をひかないような服装はもちろん、外出時のマスク着用や帰宅後の手洗いうがいを徹底して、不要な感染を避けましょう。

インフルエンザの予防接種は妊娠中でも可能なため、流行時期には受けておくことをおすすめします。

薬の服用

市販薬の中には、服用すると胎児に悪影響を及ぼしてしまうものもあります。
薬を飲みたいほど体調がすぐれない場合にも市販薬の安易な服用は決して行わず、必ずかかりつけの産婦人科医に相談するようにしてください。

また、医薬品ではなくとも、普段から飲んでいたビタミン剤やサプリメントも影響するケースがあります。
妊娠前から服用していた薬があれば妊娠が分かった時点で必ず医師に相談し、気になるサプリメントや栄養剤などについても一度医師の確認をもらうようにしてください。

妊娠中、特に妊娠初期は、体に大きな負担のかかる激しい運動は禁物です。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動にとどめるようにしましょう。

どうしても継続したい運動がある場合には、医師に相談しながら無理なく行うようにしてください。

妊娠中におすすめのエクササイズは、マタニティヨガやピラティス、プールの中で行うマタニティスイミングなどです。

ジムやトレーニング施設によっては、マタニティに特化した運動やストレッチメニューを受けられますので、これを機にゆったりと体験してみるのも良いかもしれません。

妊娠中のセックス

体調が悪くないのであれば、妊娠中もセックスはOKです。
なるべくママのお腹を圧迫しないよう、体位には気を付けましょう。

妊娠中のセックスでは、感染症を予防するために手や爪を清潔にし、必ずコンドームをつけるようにしてください。

ただし、妊娠初期の11週以前や妊娠後期の32週以降は流産や早産の原因になってしまうこともあるので、なるべく控えたほうが望ましいです。

また、お腹が張るとき、出血があるとき、切迫流産や妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)と診断された場合には、安静が必要なため、医師の許可が出るまでは控えましょう。

頭痛・肩こり

大きくなった子宮が影響して、血行や姿勢がわるくなることで頭痛や肩こりが起こる場合があります。

無理に動かそうとせず、入浴やストレッチで血行を良くして痛みをやわらげましょう。

貧血

妊娠中は血液の量は増えるものの、ママの血液の多くは、「血漿(けっしょう)」とよばれる水分でできているため、貧血気味になります。

妊娠前に貧血だった人はさらにひどくなる可能性があるので、鉄分をしっかりと摂取して貧血を予防しましょう。

子宮筋腫

子宮の中にこぶのようなものができる病気です。ほとんどが良性のこぶですが、子宮のさまざまなところにできるのが特徴で、子宮筋腫になると妊娠しにくいほか、流産の原因になるケースも多くあります。

妊娠中に子宮筋腫が発覚しても、経過が順調であればさほど問題ありません。
ただし、出産の際の陣痛が弱くなるなどのトラブルが起こるリスクがあります。

控えるべき食べ物

妊娠中は免疫力が普段よりも弱まります。感染症や食中毒にかかりやすくなるので、生ものは避けるようにしましょう。
特に生肉や生ハムには、「トキソプラズマ」という寄生虫が寄生していることがあります。

妊娠中にトキソプラズマになると、赤ちゃんが水頭症や視力障害、精神・運動機能障害になってしまうリスクがあります。

また、塩分やカロリーを取りすぎてしまうと、「妊娠高血圧症」になってしまうおそれもあります。

出産に影響ができるため、塩分やカロリーの高い食事にも注意が必要です。

妊娠中にやるべきことや準備するもの、気を付けたいポイントについて紹介してきました。
安定期の結婚式に向けて、妊娠の初期から余裕をもって出産準備を進めていきましょう。

実際に妊娠・出産するのは女性ですが、生まれてくるのはパパ・ママ2人のベイビーです。
妊娠中をどう過ごしていくかをお互いに話し合い、協力しながら、快適なマタニティライフを過ごしていってください。